一座建立の門 ⑦

● 天候不順のなか、多くの方々に足をお運びいただき、

まことにありがとうございました。

深くお礼申し上げます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「あの日のくすのき門は、どうしたんでせうね?」(あのときのくすのき門)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※ おおよそくすのき門は、くすのき祭が始まる直前まで創り続けられ、終了した翌日9月3日にはすぐに解体となる。いわば一座建立のおもてなしの役目を果たした門が存在するのは、ほんの二日間ほどなのだ。膨大なエネルギーを要する門の建築作業を時折眺めていると、実は門班は未完の美を堪能しているのかもしれない、と思うことがあった。徒然草や岡倉天心も問うように、満月よりも三日月や欠けた月に美を見出す日本の文化につながっているのかもしれない。完成されたものよりは未完のもの、つまりは未完の美に魅せられることはままある。もしかすると、完成に近づくことをあらがうかのように、未完から完成へのベクトルに門班を魅了する何かがあり、その美学が内包されているのかもしれない、と一連の創造と解体の作業を眺めながら考えた。(同窓子)