第11回くすの木俳句大会が開かる

恒例の母校「くすのき祭」に華を添える「第11回くすの木俳句大会」が先導役として8月25日に母校会議室で開催されました。

1 参加者 一般43名(当日句会参加者28名)・学生198名

2 選 者 ・松本 旭氏(中35回・「橘」主宰 ・柴崎甲武信氏(高2回・くすの木句会会長・「春燈」同人・本阿弥秀雄氏・俳句誌出版社本阿弥書店代表

      この他、「学生の部」の選者には、松下幸夫校長、田中正同窓会長が加わりました。

3 一般の部・選者の三光 「応募句部門・165句」

      ・松本 旭選  (天)蝉しぐれじんじん浴びし道祖神」  片山茂子

             (地)山百合や水のしたたる磨崖仏    落合清子

             (人)うすれゆく真砂女の色紙夜の秋   今井松子

      ・柴崎甲武信選 (天)うすれゆく真砂女の色紙夜の秋   今井松子

               (地)月代や家ぬち暗き鍵の束      安斎和子

             (人)蔵街や打ち水かわす江戸仕草    佐々木新

      ・本阿弥秀雄選 (天)いくつもの沼を抱く山百合ひらく  阿部昭子

               (地)握飯に振る四万六千日の塩     松本 翠

              (人)夏衣たたみ良き日を惜しみけり   今井松子

         「当日句部門・84句」

      ・松本 旭選 (天)野分去り素足の魔女の赤き靴   横山正樹

             (地)安曇野や水の香甘き新豆腐    柴崎甲武信

             (人)水平に水を溜め置く秋の寺    落合好雄

      ・柴崎甲武信選 (天)箱眼鏡覗けば水の黙示録     小林幸二

              (地)ひと筋の灯となり列車花野ゆく  穴澤光江

             (人)あんぱんをふたつに割って夜学かな 斉藤弘行

      ・本阿弥秀雄選 (天)みんみんの一本調子も日没る頃  松本 翠

              (地)一万歩あるけば秋の二重虹     阿部昭子

              (人)立秋の耳穴痒く誰か来る      松本 旭

4 「学生の部・276句」 上記の三選者のほか、校長、同窓会長を加えて、それぞれ「天」4点、「地」3点「人」2点、「秀逸」1点とし総合点で決めました。

      (天)9点  夕立の後に飛び交うフリスビー(6点)

             鹿の目の光る夜道をただ歩く (3点) 1・G 高村 陸

      (地)8点  透き通る君の瞳とソーダ水(8点)   1・J 並木 淳

      (人)7点  君と会い青い稲妻胸に落つ(7点)   1・D 松田遼平

      (秀逸)4点 駅前で団扇もらいに遠回り(4点)   2・E 今野雅史

             短夜の花咲く音に筆止まる(4点)   1・B 宇佐美徹

             アブラゼミ洗濯物にまぎれこむ(4点) 1・D 杉田太一

             袖濡らし金魚をすく君がいる(4点)  1・I 鈴木海登

             夏の夜トトロいるかなあの森に(4点) 1・I 太田陽介

             くすの木のかなたに夕焼け明日がある(3点) 

             めぐり逢う友と仕掛ける花火かな(1点)1・I 川合恭明